コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 ズナイダー
東京駅丸の内口の旧郵政丸の内にできた、日本郵政の商業施設「KITTE」。
その吹き抜けホールに登場した巨大なツリーです。
わたくしは、このツリーを、大きくひっくるめて、今年のイルミ、ナンバーワンにしたいと思います。
ナチュラル感と、白い柔らかな雪の色が、柔らかな自然色に変化する、その美しさ。
いま、北国に襲っている寒波のことを思うと、こんな呑気なことを言っていて申し訳なく思います。
その色合いの変化を、コルンゴルトの最愛の協奏曲とともに楽しみたいと思います。
コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲
Vn:ニコラーイ・ズナイダー
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(2006.12.12~9 @ムジークフェライン、ウィーン)
いったい、何度目の記事になるでしょうか。
最愛のヴァイオリン協奏曲、コルンゴルトの作品。
数えたら7回目の記事でした。
わたくしにとっての3大ヴァイオリン協奏曲のひとつで、あとのふたつは、ベルクとバーバーです。
どんだけ好きか、言葉がみあたらない。
コルンゴルトの音楽自体が好きで、映画音楽以外は、ほぼコンプリートしつつあります。
彼の若書きのオペラたちも大好き。
夜毎、聴いてます。
マーラー、ツェムリンスキー、シェーンベルク、ベルク、R・シュトラウス、シュレーカー、コルンゴルトの図式であります。
世紀末系音楽として、ナチス到来による悲劇と、保守アメリカとの接点、そしてその後に続くアメリカのビューティフルサウンドは、バーバー、コープランド、ハンソン、シューマン等々。
そして、いま全盛のJ・ウィリアムズにまでつながる系譜。
1945年、ナチスがもう消え去ったあとに亡命先のアメリカで作曲。
アルマ・マーラーに献呈。
1947年、ハイフェッツによる初演。
しかし、その初演はあまり芳しい結果でなく、ヨーロッパ復帰を根差したコルンゴルトの思いにも水を差す結果に。
むせかえるような濃厚甘味な曲でありながら、健康的で明るい様相も持ち、かつノスタルジックな望郷の思いもそこにのせる。
何度聴いても、本当に素敵な音楽なのであります。
ズナイダーの快活で、若さの横溢した技巧的な演奏は、かなり素晴らしいです。
ゲルギの指揮は、無味乾燥ながら、ウィーンフィルでよかった、と思わせるか所が各所に散見。
カップリングのブラームスは、いまだに未聴。
オッターとプレヴィンが夫婦であった頃のDG録音もカップリングのチャイコフスキーは、いまだに聴いたことありません。
しょーもないですね。
そして、以前より熱望してきた、石田コンマスのソロと神奈川フィルによる演奏が、ついに来シーズン実現します。
ホント、夢のような話です。
以下、Kitte写真集。
まずは、ブルーに。
ブルーを下から
ピンクorオレンジ系で
最後はグリーン
コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 過去記事
「ムター&プレヴィン」
「パールマン&プレヴィン」
「ハイフェッツ」
「シャハム&プレヴィン」
「ハイフェッツ&ウォーレンシュタイン」
「ベネデッティ&カラヴィッツ」
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コメント
始めに答え’死の都’ の対義語 として ’生の都’=生きた都=東京。
東京に住んでない人。 です。
コルンゴルド のVn協奏曲って、演奏曲目(コンサートプログラム)の穴場になってしまいましたね。2000年代中頃から特に顕著。
やっぱり、Willy Decker演出の’死の都’は絶大。この演出があるから、ヴァイオリン協奏曲も見直されたようなもの。
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写真のクリスマスツリーを見て、感じた思い。。。
この商業施設を造ることに携わった全ての人、感動した人にまで、伝えたいこと。
このクリスマスツリーの雪の深さって、何cm?
雪の中で、バイクを稼動させて配達している人の生活観って、考えたことってある????
「仕事だから。当たり前」はNGだよ。
僕は従事したことないけど、
「やってみろよ。」と言いたくなります。
投稿: 生きた都に住んでない人(田舎に住まざるをえない人) | 2013年12月17日 (火) 19時08分
また失礼します。
ベルク、バーバー、コルンゴルトで三大vn協ですか。
巷ではベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスですかね。
私はベー様のが嫌いで(傑作揃いの彼の作品の中でもかなり見劣りする部類だと思っています)、ブラームスもよく出来た作品だけど逆に出来過ぎというかベタすぎて聴かない。メンデルスゾーンはクラシック聴き始めの頃は大好きだったけど今更な…という感じ。
なもんで、少なくともベー様は外してベルク辺りを入れるべきでは?と常々思っていました。世間的には次点はチャイコフスキーなんですかね。これもいい曲だと思いますが(少なくともP協よりはずっといいと思う)。
確かにバーバーは佳曲と呼ぶに相応しいし、コルンゴルトは傑作の名に恥じないと思います。
20世紀限定だったらこの三人でスリートップは賛同者も多いかもしれませんね。
対抗馬はシベリウスかな。個人的にはバルトークも挙げたいですが。
プロコフィエフにエルガー、シマノフスキ、シェーンベルク、ウォルトン、R.シュトラウス、ハシャトゥリアン、ショスタコーヴィチとつらつら思い出してもトップスリーを脅かすまでは行かないかな…。
投稿: あかがね | 2013年12月18日 (水) 01時33分
今回はまたまた、キツイお名前の方、毎度ありがとうございます。
ひとそれぞれに、活動と生活の場がありますので、わたくしは、そのことに、どうこういうつもりも、資格もございません。
ただ単に、美しいもの、きれいなものをそう思うだけです。
音楽愛好においても同じ思いで、いつも聴いてます。
人間、みな、それぞれ歴史を長短背負ってます。
都会の人も、そうでない人も、背負うものこそ違え、悲喜それぞれありまして、他人には語り尽くせないものもあるかと思ったりしてます。
長々とすいません。
コルンゴルトの音楽が、ここへきて着目されますが、何も同時期に同じオペラを東西で上演することはなかろうと思います。
でも、きっと、それが過ぎればまた、静かになるように思いますし、コルンゴルトってそんな存在だと思ってます。
投稿: yokochan | 2013年12月18日 (水) 23時52分
あかがねさん、こんばんは。
あくまで自分のかってな思いでの3大ヴァイオリン協奏曲ですから、あまりまともに考えないでくださいね。
ベートーヴェンや、ブラームス、メンデルスゾーン、チャイコフスキーなどを決して疎んじるわけではありません。
かの名曲には敬意を払いつつの、自分の嗜好を優先させたまでのお話です。
ついでに申さば、エルガートディーリアスも追加で5大です。
あげられた曲は、いずれも捨てがたい曲ばかりですね。
このジャンルは、ほんとうに素晴らしいものばかりです。
あと、ロマン派ですが、ブルッフを忘れてはいけませんでしたところです。
投稿: yokochan | 2013年12月19日 (木) 00時07分
こちらこそまじめに取り合ってもらって恐縮です(笑)。
こういうのは無人島持参レコードなんかと同じで、人の頭の数だけの組み合わせがあってしかるべきなわけで…。
ブルッフのことはすっかり忘れてました。久しぶりに取り出して聴いてみようかな。これも上位に挙げる人は多いでしょうね。
エルガーは結構好きです。ケネディ/ラトルとハーン/デイヴィスの二枚が家にあって時々聴いています。ちょっと(私には)長過ぎるのが玉に瑕かな…。でも聴き比べをあんまりやらない(貧乏なので)私が二枚目を買い求めたのは、やはり引っ掛かるものがあったからなんですよね。なんだかまた聴きたくなる。聴けば興奮するんです。
チェロ協奏曲はちゅうちょなく三大チェロ協奏曲に入れますけどね(笑)。
ディーリアスのはまだ聴いたことがないです。
こちらのブログを見させて頂くようになってから幾つか彼の作品を聴いてみたのですが、その中で今のところ一番気に入っているのが彼のヴァイオリンソナタ集(タスミン・リトルの)なんですよね。
彼の音楽に全面的に共感を持てている訳ではないのですが、ヴァイオリンつながり(?)で協奏曲も是非聴いてみたいと思います。
投稿: あかがね | 2013年12月20日 (金) 02時07分
あかがねさん、こんばんは。
そうなんです、ブルッフで始終聴いてる割りに忘れてしまいますね。
短いのも、玉に傷なのでしょうか。
わたくしは、スコットランド幻想曲も大好きです。
エルガーも、交響曲のように、あらたまって聴く名作に思います。10種類は持ってます。
そして、声高に主張することのない静かなディーリアスの協奏曲もとても好きです。
しかし、音楽道は、きりがありませんね。
投稿: yokochan | 2013年12月20日 (金) 23時36分