フランク 交響曲 ニ短調
内堀通り、祝田橋あたりから、日比谷濠を。
お濠の水面の青空がきれいな、実は梅雨入りまえの写真でした。
西から、徐々に梅雨明けしてきて、本日は関東甲信越地方。
しとしと雨はなくなり、短期集中の豪雨が多かった。
嫌な降り方でしたな。
そして、暑い暑いを連発する厳しい夏があと2ヶ月もあります。
しんどいけど、がんばりましょう。
今日は、フランクの交響曲を。
この曲、好きなんですよ。
CD屋さん行くと、必ずチェックする作品でもあります。
最近は、そうでもないけど、結構集めましたよ。
全部で、22種類。
そんな中から、選択したのが2枚のナクソス盤。
フランク 交響曲 ニ短調
ギュンター・ノイホルト指揮 ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団
(1988.7@アントワープ)
ロベルト・ベンツィ指揮 アーネム・フィルハーモニー管弦楽団
(1995.6@アルンヘム)
ナクソスレーベルの面白さは、まったく見向きもされない作曲家や作品にもまんべんなく目を向け、貴重な録音を継続してくれているところ。
それに加えて、メジャーではない演奏家や団体も次々に登場させてくるところ。
ナクソスから録音デビューし、メジャーレーベルや自主制作も行うようになったオーケストラもあります。
このフランクの交響曲の2種の演奏は、ベルギーとオランダのオーケストラなところが気にいって、もうだいぶ以前に購入したものです。
フランク(1822~1890)は、ベルギーのリエージュ生まれ。
フランダースフィルのあるアントワープ(アントウェルペン)と、オランダのアルンヘム、そして生地リエージュとの位置関係は、こんな感じです。
フランスでもなく、ドイツでもない、ベルギーとオランダは、ルクセンブルクと合わせて、ベネルクス三国と、世界史で習ったわけですが、文化的にもとても近いものがあると思います。
ただ、どちらかというと、ベルギーはフランス寄りで、オランダはドイツ寄りかな。
でも、どちらの国のオーケストラも、いかにもヨーロッパ的で、華やかさよりは、中間色の豊かな、くすんだ音色のイメージがあります。
ですから、フランクその人のイメージともぴったり。
ナクソスさん、やりますな。
フランダースフィルは、ヘレヴェッヘが指揮者となって録音も増え、来日もこなして、メジャー級の実力を発揮してますが、この録音は、オーストリアのノイホルトが指揮者時代のもの。
実に渋い演奏です。
霧がかかったような教会のある中世の街並みを思わせるような渋い響き。
フランク好きとしては、ゾクゾクしてくる第1楽章の始まりです。
録音も、ちょっとパリっとしてないところが、逆にまたいい感じです。
2楽章のイングリッシュホルンも、ほどよい渋さで聴かせます。
パリ管のようなあの艶やかな音色は聴くことができませんが、このフランダースの管の音色はとてもいいですね。
3楽章もさらりと流しつつ、淡々としてます。
ノイホルトさん、意外とテンポもよく、スタイリッシュな指揮ぶりなんです。
そういえば、この指揮者は、激安リングの人でしたな。
そして、フランダースフィルは、いま、エド・デ・ワールトが音楽監督。
ワールトが若い頃にコンセルトヘボウと入れたフランクは、廃盤久しいですが、このオケで是非再録音してもらいたいですね。
さて、もう1枚は、アルンヘム。
アーネムと呼んだほうがいいのでしょうか?
この録音当時は、まったく無名のオケだった。
そのあと、コバケンとジークハルトの録音によって、その素晴らしさと実力が知られるようになったオケです。
たっぷりとした厚みと、ふくよかさを感じるオーケストラです。
ノイホルト盤よりも3分も長い演奏。
ベンツィは、若い頃は天才指揮者とか呼ばれていたけれど、ポストや録音に恵まれず、むしろ珍しい作品やオペラの録音に珍重されるタイプでした。
器用なんでしょうね。
このフランクは、かなり入念な指揮ぶりに感じます。
強弱のバランスに細心の注意が感じられ、音楽の表情はとても豊かで、いろんな音が聴こえます。
こざっぱりしたノイホルト盤と、大きく違う印象を受けますが、カラヤンほどのウマさはありません。
辛口白ワインのノイホルト盤に対し、濃口の赤ワインを出されてしまい、少し戸惑ってしまうベンツィ盤。
まぁ、これはこれで面白い演奏ではありますね。
なにより、オーケストラがいいです。
このようにして、オーケストラを通じて、各国の各街々を地図でみたり、画像でみたりするのも、実に楽しいことです。
フランク交響曲・過去記事
「バレンボイム&パリ管」
「バルビローリ&チェコ・フィル」
「コンドラシン&バイエルン放送響」
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コメント
今晩は、暑い日が続いておりますね。よこちゃん、冷えたビールの飲みすぎに気をつけて下さいましな。
フランクというと、ヴァイオリンソナタが有名で他の曲を知らない人が多いですが、ご多分に漏れず私もその輩のひとり。 私のよく行くCDショップのおっちゃんにフラ↑ンク(アクセントをラに置いた)のヴァイオリンソナタが欲しいと言ったら…やや、険しい声で、フ↑ランク(フにアクセントを置く)が正しいとお叱りを受けました。おっちゃんフランクが大好きらしいです。今度は、おっちゃんに怒られないようフにアクセントを置いてフランクの交響曲ニ短調が欲しいと尋ねてみます。
でもね…ホントはこれが言いたかった。横浜ベイスターズ・ハマの番長こと三浦大輔さま2勝目おめでとう~!
投稿: ONE ON ONE | 2014年7月27日 (日) 22時37分
ONE ON ONEさん、こんにちは。
これから先、何回、暑いを口にしてしまうのでしょうか。
暑くても、わたくしは、いろんな音楽を楽しんでますよ!
ONE ON ONEさんも、体調管理、気を付けてくださいね。
フランクの代表作は、ヴァイオリンソナタとこの交響曲、ピアノ五重奏曲ですが、そちらのショップのおっちゃんは、なかなかにナイスな方ですね(笑)
最初は、少し華やかですが、カラヤンやデュトワあたりを聴いてみてくださいませ。
そして、そうですよ、番長!!
あの蒸し暑いなか、よくぞ8回まで。
巧みの技ですね。
引退なんて考えずに、あと8個、勝ちを取りに行って欲しいですね!
投稿: yokochan | 2014年7月29日 (火) 19時41分