チャイコフスキー 3大バレエ組曲 カラヤン指揮
東京タワーの足元には、毎年、この時期、大きなツリーとテーマを持ったイルミネーションが出現します。
そのテーマは、「くるみ割り人形」
映画化された「くるみ割り人形」です。
その映画は、3Dで、声優には、旬の有名どころがたくさん出てるみたいですよ。
http://kurumiwari-movie.com/
チャイコフスキー 3大バレエ・ハイライツ
「白鳥の湖」
「くるみ割り人形」
「眠りの森の美女」
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1961,65 @ウィーン、ゾフィエンザール)
さすがに映画のくるみ割りには、縁がなさそうな自分ですが、こちらは、かつての昔より、聴き親しんでまいりましたね。
「くるみ割り人形」は、全曲もコンパクトだし、全編に渡ってファンタジーの世界だから、軽く聴けちゃうけど、ほかのふたつの全曲を聴くのは、ちょっと構えてしまいます。
なんたって、「眠りの森」の方は、全曲盤すら持っておりませんで。
バレエ観劇もしたことないし、映像でも「くるみ割り」以外は、全部見たことないし。
だから、組曲版は、重宝しますし、CD時代になって、3つ一緒に聴けるのも嬉しい。
中学の音楽の授業で、必ず聴かされる「くるみ割り」ですが、当然にクラ好きのワタクシですから、レコードも持ってました。
それは、当時、まったく画期的だった、驚きの1000円のレコード、日本コロンビアのダイアモンド1000シリーズの中の1枚でした。
ヨーロッパ各地の写真をあしらったジャケットは、70年当時、クラシック音楽の本場へのあこがれも相まって、気分を高揚させるものでしたね。
レコードですので、「眠りの森」は、入ってませんが、その演奏は、このシリーズで名をあげた(?)、もう一人のワルター、ハンス・ユイゲン・ワルター指揮する、謎のオケ、ハンブルク放送と、プロ・ムジカ管。
プレーヤーを導入して、もう一度、聴いてみたいぞ。
「眠りの森」は、その後、コンサート・ホール・レーベルのマゼールの抜粋盤の一部を入手しました。
画像は拾いものですが、これもまた、復刻希望ですな。
でも、くるみ割りとか、白鳥の湖とか、クラヲタになりつつあった、中高生になると、偉そうに小ばかにしてしまう傾向があって、見向きもしなくなりましたね・・・・。
そんな自分が、買ったのが、ロンドン・レーベルがついにカラヤンのデッカ録音を、1300年の廉価盤として限定発売したとき。
これを聴いて、目が覚めるような思いを味わいましたね。
なんたって、安い装置でしたが、それがよく鳴るいい音、いい録音。
そして、思わずのめり込んでしまうような、巧みなカラヤンの歌い口のウマさ、その魔の手にまんまとひっかかってしまったのでした。
あと、なんたって、したたるような、まさにウィーン・フィルの音色。
CDでいま聴いても、同じ感想です。
60年代、ウィーンフィルが、ウィーンフィルであった頃。
ゾフィエンザールでの、カルショウ、G・パリーのコンビが生み出した名録音のひとつ。
同時期に、ショルティのリングが録音されてるわけですよ。
丸みをおびた、暖色系の音色は、ちょっと鄙びた木管や、鋭くない金管とともに耳に優しい。
独特のポルタメントの一味がある、ふるいつきたくなるような弦。
それらを、カラヤンは、抑えることがなく、ソフトムードでもって活かしているように感じます。
のちのベルリンでの再録音では、その巧みさが、少し鼻につくようになりますが・・・・
ヴァイオリンソロは、ヨゼフ・シヴォー。チェロは、ブラベックです。
古き良き時代と断言しておきましょう。
歳を経てもかわらぬウィーンのイメージであります。
3大バレエ組曲ならば、このカラヤン盤と、プレヴィン盤がお気に入りです。
そして出来れば、プレヴィンはウィーンでも録音して欲しかった。
いつまでも、夢見るオジサンです。
| 固定リンク
コメント
寒くなってきましたね。年末の第九は日本だけの現象のようですが、クリスマスの「くるみ割り人形」は欧米でも定番なのでしょうか?
映画のくるみ割り人形は、私が小学校くらいに観たもののリメイクのようですが、その辺りあまり触れられていないように感じます。(同じサンリオですし)
前も、どこかでお話しましたが、チャイコフスキーのバレー音楽は、唯一無二のものだと思います。何度聞いても、白鳥の湖の情景などは、ゾクゾクします。くるみ割り人形は確かにコンパクトで、この時期、全部BGMで流したりします。私の持っているのはゲルギエフ版ですが。
チャイコフスキーが素晴らしいのは、やはり、バレーや、オペラのような気がするんですね。スペードの女王も大好きですが、なかなか、全曲盤のCDは手に入りません。
それでは、また。
投稿: udon | 2014年12月12日 (金) 09時14分
はいはい。ようこそ再び触れてくださりありがとうございます。ご案内の「コロンビア ダイヤモンド1000シリーズ」!うれしゅうございます^^
私には懐かしくも大切な思い出です。当時、なけなしの小遣いで購入したレコードでした。小学生であった私にはまさに「ダイヤモンド」のように感じたレコードです。当然くりかえし繰り返し聞いていました。ご紹介のレコードは私も持っております。今聞いても、とてもスタンダードな演奏です。当時のコロンビアの「ダイヤモンドシリーズ」の企画スタッフと選曲、録音選びの慧眼さに敬意を払いたいと思います。45年おくれの感謝です。
当時からカラヤン=デラックスな演奏と思っていましたが、改めて聴いても同じ感想を持ちます。当時のウィーンフィルは木管が本当にすばらしい。弦は泣けます。金管はパワフルでありながら上品。(当時のベルリンフィルの金管はホルン以外は。。。特にペットがヒドかった^^;)
今夜は久しぶりにLPでコロンビアシリーズとカラヤンを堪能します。冬の週末の贅沢な時間です。
投稿: モナコ命 | 2014年12月12日 (金) 17時46分
udonさん、こんにちは。
寒くなりましたが、こうして、夜にふらふらと活動してまして、おかげで風邪をひいてしまいました。
今回の映画は、3Dがひとつのウリなのでしょうね。
チャイコフスキーの音楽も、かなりカッコよく編曲されちゃってますね。
まぁ、ともに、夢を与えてくれればいいと思います。
ゲルギエフは、1CDに見事におさまってますね。
わたしは、プレヴィンとヤンソンスで楽しんでます。
さて、奇遇ですが、いま、「スペードの女王」の記事をしたためてます。
2年前から、ちょこちょこ書いてまして、その音楽も鼻歌歌えるぐらい、すっかり楽しめるようになりましたので。
投稿: yokochan | 2014年12月13日 (土) 08時48分
モナコ命さん、こんにちは。
出ました!ダイアモンド少年!
同類ですな!
有名曲は、このシリーズの恩恵で聴き広めることができました。
この指揮者の「運命」と、渡辺暁雄の「未完成」は、マッターホルンでした。
まったくもって懐かしいです。
そして、ダイヤモンドシリーズで親しんだ曲を、グレートアップして、カラヤンで聴いたときは、薄皮が1枚剥がれたような鮮やかさを感じました。
でも、懐かしい思いでは捨て去ることができませんね。
かつての盤の復刻を望みたいですね。
ワンコインシリーズかなにかで!
投稿: yokochan | 2014年12月13日 (土) 09時04分
スペードの女王の記事、楽しみにしています。
投稿: udon | 2014年12月13日 (土) 15時21分