大好きなオペラ総集編

桜は足踏みしたけれど、また暖かさが戻って、一気に咲きそう。
まだ寒い時に、芝公園にて撮った1枚。
すてきでしょ。
大好きなオペラ。
3月も終わりなので、一気にまとめにはいります。
ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」
ワーグナーの魔力をたっぷりと含んだ、そう魅惑の媚薬のような音楽。
この作品に、古来多くの作曲家や芸術家たちが魅かれてきたし、いまもそれは同じ。
我が日本でも、トリスタンは多くの人に愛され、近時は、歌手の進化と、オーケストラの技量のアップもあって、全曲が舞台や、コンサート形式にと、多く取り上げられるようになった。
わたくしも、これまで、9度の舞台(演奏会形式も含む)体験があります。
そして、何度も書いたかもしれませんが、初めて買ったオペラのレコードがこのトリスタンなのであります。
レコード店の奥に鎮座していた、ずしりと重いベームの5枚組を手に取って、レジに向かった中学生を、驚きの眼差しでもって迎えた店員さんの顔はいまでも覚えてますよ。
ですから、指揮も歌手も、バイロイトの響きを捉えた、そう右から第1ヴァイオリンが響いてくる素晴らしい録音も、このベーム盤がいまでも、わたくしのナンバーワンなんです。
次に聴いた、カラヤンのうねりと美感が巧みに両立したトリスタンにも魅惑された。
あとは、スッキリしすぎか、カルロスならバイロイトかスカラ座のライブの方が熱いと思わせたクライバー盤。ここでは、コロの素晴らしいトリスタンが残されたことが大きい。
それと、いまでは、ちょっと胃にもたれるバーンスタイン盤だけど、集中力がすごいのと、ホフマンがいい。
フルトヴェングラーは、世評通りの名盤とは思うが、いまではちょっと辛いところ。
あと、病後来日し、空前絶後の壮絶な演奏を聴かせてくれたアバド。
あの舞台は、生涯忘れることなない。
1幕は前奏曲のみ、ほかの2幕はバラバラながら聴くことができる。
透明感あふれ、明晰な響きに心が解放されるような「アバドのトリスタン」。
いつかは、完全盤が登場して欲しい。
ワーグナー 「ニーベルングの指環」
わたくしの大好きなオペラ、ナンバーワンかもしれない・・・
興にまかせて、こんな画像を作っちゃいました。
オペラ界の大河ドラマとも呼ぶべきこの4部作は、その壮大さもさることながら、時代に応じて、いろんな視点でみることで、さまざまな演出解釈を施すことができるから、常に新しく、革新的でもある。
そして、長大な音楽は、極めて緻密に書かれているため、演奏解釈の方も、まだまださまざまな可能性を秘めていて、かつては欧米でしか上演・録音されなかったリングが、アジアや南半球からも登場するようになり、世界の潮流ともなった。
まだまだ進化し続けるであろう、そんなリングの演奏史。
でも、わたくしは、古めです。
バイロイトの放送は、シュタインの指揮から入った。
そして、初めて買ってもらったリングは、73年に忽然と出現したベームのバイロイトライブ。
明けても覚めても、日々、このレコードばかり聴いたし、分厚い解説書と対訳に首っ引きだった。
ライブで燃えるベームの熱い指揮と、当時最高の歌手たち。
ニルソンとヴィントガッセンを筆頭に、その歌声たちは、わたくしの脳裏にしっかりと刻み付けられている。
なんといっても、ベームのリングが一番。
そして、ベーム盤と同時に、4部作がセットで発売されたカラヤン盤も大いに気になった。
でも、こちらと、定盤ショルティは、ちょっと遅れて、CD時代になって即買い求めた。
歌手にでこぼこがあるカラヤンより、総合点ではショルティの方が優れているが、それにしても、カラヤンとベルリンフィルの作り上げた精緻で美しい、でも雄弁な演奏は魅力的。
あと、忘れがたいのが、ブーレーズ盤。
シェローの演出があって成り立ったクリアーで、すみずみに光があたり、曖昧さのないラテン的な演奏だった。歌手も、いまや懐かしいな。
歌手といえば、ルネ・コロのジークフリートが素晴らしい、そしてドレスデンの木質の渋い響きが味わえたヤノフスキ。
舞台で初めて味わったのが日本初演だったベルリン・ドイツ・オペラ公演。
G・フリードリヒのトンネルリングは、実に面白かったし、なんといっても、コロとリゲンツァが聴けたことが、これまた忘れえぬ思い出だ。
舞台ではあと、若杉さんのチクルスと、新国の2度のK・ウォーナー演出。
あと、朝比奈さんのコンサート全部。
みんな、懐かしいな。。。
以下、各国別にまとめてドン。
ドイツ
モーツァルト 「フィガロ」「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」「魔笛」
ワーグナー 「さまよえるオランダ人」「タンホイザー」 「ローエングリン」
「トリスタンとイゾルデ」「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
「ニーベルングの指環」「パルシファル」
ダルベール 「低地」
R・シュトラウス 「ばらの騎士」「ナクソスのアリアドネ」「影のない女」「アラベラ」
「ダフネ」「ダナエの愛」「カプリッチョ」
ツェムリンスキー 「フィレンツェの悲劇」 (昔々あるとき、夢見るゾルゲ2作は練習中)
ベルク 「ヴォツェック」「ルル」
シュレーカー 「はるかな響き」 「烙印された人々」「宝探し」
コルンゴルト 「死の都」「ヘリアーネの奇蹟」「カトリーン」
ブラウンフェルス 「鳥たち」
レハール 「メリー・ウィドウ」「微笑みの国」
イタリア
ロッシーニ 「セビリアの理髪師」「チェネレントラ」
ヴェルディ 「マクベス」「リゴレット」「シモン・ボッカネグラ」「仮面舞踏会」
「ドン・カルロ」「オテロ」「ファルスタッフ」
カタラーニ 「ワリー」
マスカーニ 「イリス」
レオンカヴァッロ 「パリアッチ」「ラ・ボエーム」
プッチーニ 「マノン・レスコー」「ラ・ボエーム」「トスカ」「蝶々夫人」「三部作」
「ラ・ロンディーヌ」「トゥーランドット」
チレーア 「アドリアーナ・ルクヴルール」
ジョルダーノ 「アンドレア・シェニエ」「フェドーラ」
モンテメッツィ 「三王の愛」
ザンドナーイ 「フランチェスカ・ダ・リミニ」
アルファーノ 「シラノ・ド・ベルジュラック」「復活」
レスピーギ 「セミラーナ」「ベルファゴール」「炎」
フランス
オッフェンバック 「ホフマン物語」
ビゼー 「カルメン」
グノー 「ファウスト」
マスネ 「ウェルテル」
ドビュッシー 「ペレアスとメリザンド」
イギリス
パーセル 「ダイドーとエネアス」
スマイス 「難破船掠奪者」
ディーリアス 「コアンガ」「村のロメオとジュリエット」「フェニモアとゲルダ」
R・V・ウィリアムズ 「毒の口づけ」「恋するサージョン」「天路歴程」
バントック 「オマール・ハイヤーム」
ブリテン 「ピーター・グライムズ」「アルバート・ヘリング」「ビリー・バッド」
「グロリアーナ」「ねじの回転」「真夏の夜の夢」「カーリュー・リバー」
「ヴェニスに死す」
ロシア・東欧
ムソルグスキー 「ボリス・ゴドゥノフ」
チャイコフスキー 「エフゲニ・オネーギン」「スペードの女王」「イオランタ」
ラフマニノフ 「アレコ」
ショスタコーヴィチ 「ムチェンスクのマクベス夫人」「鼻」
ドヴォルザーク 「ルサルカ」
ヤナーチェク 「カーチャ・カヴァノヴァ」「イエヌーファ」「死者の家より」
「利口な女狐の物語」「マクロプロス家のこと」
バルトーク 「青髭公の城」
以上、ハッキリ言って、偏ってます。
イタリア・ベルカント系はありませんし、バロックも、フランス・ロシアも手薄。
新しい、未知のオペラ、しいては、未知の作曲家にチャレンジし、じっくりと開拓してきた部分もある、わたくしのオペラ道。
そんななかで、お気に入りの作品を見つけたときの喜びといったらありません。
それをブログに残すことによって、より自分の理解も深まるという相乗効果もありました。
そして、CD棚には、まだまだ完全に把握できていない未知オペラがたくさん。
これまで、さんざん聴いてきた、ことに、長大なワーグナー作品たちを、今後もどれだけ聴き続けることができるかと思うと同時に、まだ未開の分野もあるということへの、不安と焦り。
もう若くないから、残された時間も悠久ではない。
さらに、忙しくも不安な日々の連続で、ゆったりのんびりとオペラを楽しむ余裕もなくなっている。
それがまた、焦燥感を呼ぶわけだ。
でも、こうして、総決算のようなことをして、少しはスッキリしましたよ。
リングをいろんな演奏でツマミ聴きしながら。。。。
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コメント
yokochanさん、こうやってリスト・アップされると、貴君の音楽の履歴がうかがえて興味深いです。何でも聴く自分ですが、ことオペラに関してはyokochanさんにの足元にもおよびません。
シュトラウスに「サロメ」、「エレクトラ」が入っていないのは、「ばら」や「ナクソス」を愛する貴方らしいと思います。
スラヴもの、いいオペラが一杯あります。イタリアがオペラの本場なんて、今も思っている人たちが可愛そう。バロックも楽しいし、ハイドンのオペラだって、モーツァルトの初期や中期よりよほどしっかりしている。
焦りが感じられるのも事実です。未だ聴いていない作品も多い。でも、愛する音楽との付き合いを深めるのも、ひとつのいき方(全集癖の自分がいうのも何ですが)と割り切ってみるのもいかがでしょう?
投稿: IANIS | 2016年3月31日 (木) 19時29分
yokochan様ご推奨の、そのベームの『指環』日本フォノグラム・プレスの国内盤LPが、disk-union大阪館に出回ってたんですよ。欲しくも思いましたが、もう別注のLP収納棚が限界に来てまして‥(笑)。
投稿: 覆面吾郎 | 2021年11月 7日 (日) 09時54分
覆面吾郎 さん、初出のレコードですと、愛藏家ナンバーが箱の内側に書かれてますので、初ものかどうかはそちらで判明します。
しかし、CDの何十倍もでかいです!
投稿: yokochan | 2021年11月11日 (木) 09時01分
件のベームの『指環』、まだ鎮座ましましております(笑)。同じく、日本フォノグラム発売の『バイロイト大全集』の内の、サヴァリッシュ/『ローエングリン』、ベーム/『トリスタン‥』(これは、DGと同一原盤)、ヴァルヴーゾ/『マイスタージンガー』の一括したセットも、入荷しておりましたよ!
投稿: 覆面吾郎 | 2021年12月 7日 (火) 09時47分
yokochan様
暑中見舞い‥と申し上げますより、酷暑御見舞い申し上げます。灼熱の日本列島、暑さが本番に突入の来月はどうなるのか‥と、慨嘆せずには居られませんが、おかわりなく御過ごしの事と、存じます。
フランス・オペラに、サン・サーンスの『サンソンとデリラ』、それに欲を申せばラロの『イスの王』がございましたら、万全でございましたね。先日、スマートフォンをいじっておりましたら、前者のアレーナ指揮サンフランシスコ歌劇場オーケストラ、ドミンゴ、ヴァーレット他の公演から、『私を憐れみたまえ』(挽き臼のアリア)と、バッカナールが終わってから幕切れまでが、YouTubeにアップロードされておりまして、しっかり拝見させていただきました。かつて、ヴィデオ・デイスクがレーザー・デイスク方式でした頃、パイオニアから発売されていた商品と、同一かも知れませんね。ラロも、外盤ならばWarnerより、フランスVSM原盤のモノーラル盤ながら、クリュイタンス指揮の佳き時代の名盤が、再リリースされておりまして、聴く事が叶わないわけではございませんし。シャブリエの『星』も在れば‥と、もうきりがございませんね。それでは。
投稿: 覆面吾郎 | 2025年7月28日 (月) 03時05分
コメント返信遅くなり申し訳ありません。
まずは暑中お見舞い申し上げます。
ほんとに暑くてまいってます。
豪雨などの変動も多く、どうぞお気を付けください。
この記事を書いたときは、自身のブログを店じまいするつもりで総括をしたものでした。
もう10年近く前のものですので、その後の嗜好も変動中です(笑)
大きく変わったのは、コロナ禍で多くのオペラを毎日のように視聴できたことで、食わず嫌いのベルカント、フランス、ロシアなどのオペラも克服できたりもしてます。
ここにないものでは、ヘンデルのオペラのいくつか、ロッシーニの多くのオペラ、ドニゼッティ、ベッリーニなどのほとんど。
ロシアではプロコフィエフ全作とRコルサコフ、チャイコフスキー全作などなど。
しかし、フランス系はやはり苦手でして、ただ「真珠とり」とマスネのマノン、ドン・キホーテ、グノーのロミジュリなどはよく聴くリストに入りました。
ご指摘のサムソンとデリラは、いまだに苦手意識があり、メットでの華やかな映像作品を観て、ちょっと引いてしまいました。
サンサーンスでは、われらがヤマカズ氏が未知のオペラを次々に録音しているので、そちらに着目してます。
ラロのイスは、序曲どまりの現状です。
ともかくもう若くない自分、時間との戦いです。
投稿: yokochan | 2025年8月 8日 (金) 10時19分