ワーグナー ニーベルングの指環 抜粋 P・ジョルダン指揮
銀座の顔のひとつ、ソニービル。
築51年の老舗ビルは、2017年3月末を持って閉館し、解体される。
待ち合わせや、ビル前での催し、飲食店など、私にとっても懐かしい思い出がたくさんある。
2018年から2020年にかけて、この場所はイベントスペースとして活用され、その後にビルとなる。
このビル前の、数寄屋橋阪急もいまはリニューアルされたし、松坂屋は、いまギンザシックスという巨大な複合ビルとして、開業間近。
思えば、街も、人間と同じで、新陳代謝や新旧交代がなされて、あらたに生まれ変わって、成長していく。
都会ばかりでなく、どの街も、人が係われば、大なり小なり同じことだと思う。
春は近いよ!
そして、今日は、血肉と化したワーグナーを。
前記事に続いて、次世代大物指揮者を。
さらに、こちらは、二代目サラブレット。
ワーグナー ニーベルングの指環 抜粋
フィリップ・ジョルダン指揮 パリ・オペラ座管弦楽団
ブリュンヒルデ:ニーナ・シュティンメ
(2013.6 @パリ、バスティーユ)
スイスの名指揮者、アルミン・ジョルダン(1932~2006)の息子、フィリップ・ジョルダンは、42歳の、指揮者にとっては若手中堅筋。
しかし、そのオペラにおける豊富な実績からして、もうオペラ界の重鎮的な存在といってもいいかもしれない。
バレンボイムのもとで、ベルリンで活動し、2009年より、パリのオペラ座の音楽監督になってる逸材。
しかも、2014年から、ウィーン交響楽団の首席指揮者に登用され、オペラとコンサート、両方の確たるポジションを築きつつある。
オペラを極めた親父ジョルダンと、そっくりの道のりを歩むフィリップ。
父ジョルダンは、ルツェルン出身で、チューリヒに没し、フィリップは、そのチューリヒが出身。
多国籍的なスイスにあって、ドイツ語圏だから、親子ともに、ドイツ・オーストリア音楽に近しい。
さらに、スイスの国柄から、フランスとイタリアにも境があって、当然にフランス系の音楽や、イタリアオペラにも精通してる。
そんな親子ともどもの共通点のDNAを高レベルでもって引き継いでるジョルダン氏。
バイロイトには、2012年に、パルシファルで登場し、今年のマイスタージンガーのプリミエを任された!
そんなフィリップ・ジョルダンのワーグナーを確認できる音盤が、パリのオペラオケを指揮したリングだ。
これが実に、素敵なワーグナーなんだ。
重厚でオーソドックスな、師バレンボイムと、明晰で透明感あるブーレーズの解析度、ともに譲り受けたようなスタイリッシュなワーグナー。
そう、ドイツの本格派を引継ぎながら、ラテン的な目線も持つクリアなワーグナー。
ヴィーラント・ワーグナーが聴いたらな、とても喜びそうな曇りない音楽で、クラウディオ・アバドのワーグナーにも通じると聴いた。
聴かせどころで、私の基準からすると、ちょっとスルーしてしまうところもあるが、どうしてどうして、本物のクリア系ワーグナーですよ。
クリュイタンス以来の、パリ・オペラ座のワーグナー録音。
思えば、バスティーユ・オペラと呼ばれていた時分の初代指揮者は、バレンボイムだった。
そして、数年前、ビシュコフの指揮で東京で聴いた「トリスタン」も、フレンチでありつつ、明快なワーグナーだった。
ティーレマンとドレスデンのワーグナーと、対極にありつつ、ともにワーグナーの真髄を聴かせてくれる、そんなジョルダン&オペラ座でありました。
「ブリュンヒルデの自己犠牲」では、シュティンメが、ぜい肉をそぎ落としたような、まったくもって、赤身肉のような、脂身ゼロの、超ウマい美声でもって、リングのハイライトを締めくくっております!!
さぁ、次の有望指揮者は、誰にしましょうね。
| 固定リンク



コメント