「グリーンウェーブコンサート 20th」
初夏の恒例、今年もグリーンウェーブコンサートに行ってまいりました。
20年の節目。
保土ヶ谷の高台、仏向町にあるハンズゴルフクラブで行われる、神奈川フィルのヴァイオリン奏者、森園ゆりさんのコンサート。
相方のピアニストは、こちらもすっかりおなじみになりました、佐藤裕子さん。
梅雨どきに行われるけれど、毎回、晴れ率が高く、ことさら今年は30度越えの暑い一日となりました。
でも、緑に囲まれ、ときおり、ティーショットの心地よい音が漏れ聞こえる、それが音楽の邪魔にならない、そんな爽やかなひと時が、毎年の楽しみ。

1.シューベルト 「アベ・マリア」
2.ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ第5番「春」 第1楽章
3.ヴィエニャフスキ 創作主題による華麗な変奏曲
4.ショパン マズルカ op.33-4
5.パガニーニ 「ラ・カンパネラ」
6.シンディング プレスト
7.モリコーネ ニューシネマパラダイス
8.ヘス ラヴェンダーの咲く庭で
9.ブラームス ハンガリー舞曲第5番
9.サラサーテ ツィゴイネルワイゼン
10.森園康香 花の香り~アンコール
ヴァイオリン:森園ゆり
ピアノ :佐藤裕子
(2018.6.9 @ハンズゴルフクラブ)
何度目かの曲もあり、初の曲もあり、そんななかで、ご自身も解説されてましたが、毎回入れる、自分としての勝負曲、そして聴き手にも、聴く覚悟を迫る作品、それが3曲目のヴィエニャフスキ。
攻めの姿勢で、まさに華麗なテクニックも披歴もありましたが、この曲の陰りある部分もしっとりと聴かせてくれました。
毎回、よく練られたプログラム。
ドイツ初期ロマン派の爽やかさで始まり、ついで、ヴィエニャフスキとショパンのピアノ作品(佐藤さんの安定感あるピアノ、素敵でした)でポーランドの憂愁。
イタリアと北欧の、風土異なる作曲家ふたり。
ことにシンディングは、これまで何度も聴いてきたけれど、段々とシンプルに音楽だけがそこに鳴っているような感じになってきたように思うのは私だけでしょうか。
シネマ系の作品ふたつ。
映画好きでもあるワタクシの心に触れるステキな選曲。
望郷さそうニューシネマP、そして、大好きなラヴェンダーの咲く庭では、こちらも切ない主人公の思いが、美しく切々と奏でられました。
この2曲が、この日の一番のわたくしにとっても聴きもの。
最後は、エキゾティックなハンガリーもので、お客様も大喜び♪
楽しいコンサートのお開きのお決まりは、ドイツで活躍中の娘さん、康香さんのこの日のための新曲。
チャーミングだけれど、音の進行など、なかなかと思わせる小品でした。
オーケストラの一員としての存在と、こうしてソロコンサートを行うソリストとしての森園さん。
断続的に聴かせていただき、今年は、ことに内省的な音楽の掘り下げを感じました。
わたしのような凡人には、表現者たる芸術家が、とてもうらやましく思ったりもします。
心情や感情を、音楽にその想いを載せて発信できるのですから。

絵面はよくありませんが、こちらもお楽しみの軽食。
毎回、おいしゅうございます。
梅雨のひと休み、初夏の1日を楽しみましたよ。
過去記事
「2011年 第13回」
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