ドヴォルザーク ジプシー歌曲集より「母が教えてくれた歌」 フレミング
柄にもなく、美しいカーネーションのお花を。
そう、母の日に。
そして、音楽も母の日の定番、ドヴォルザークの歌を。
ドヴォルザーク 「ジプシー歌曲集」op.55 から
「母が教えてくれた歌」
ソプラノ:ルネ・フレミング
サー・ジェフリー・テイト指揮 イギリス室内管弦楽団
(1997.@ロンドン)
ブラームスと同じくして、ドヴォルザークもジプシーにまつわる音楽を残しました。
7曲の歌曲集のなかの4曲目が、このあまりに有名な作品。
チェコ語とドイツ語、それぞれの歌詞に作曲され、この名旋律は、クライスラーがヴァイオリン作品に編んだことから、世界中で愛される音楽のひとつとなりました。
親しみやすい旋律をやすやすと生み出した、まさにメロディメーカーとしてのドヴォルザークらしい、美しくも、ちょっとセンチメンタルな歌であります。
その歌詞は、ちょっと調べればたくさん出てきますので探してみてください。
家を持たず放浪の生活をするジプシーたち。
歌も、親から子へ語り継がれていった。
母から教えてもらった歌、それをいまは、自分の子らに聴かすこととなった。
親になりわかる、親の気持ち。
まして、母親の気持ちとなれば、あぁ、そうだったのかと、涙が出るほどの感情につつまれることもある。
この長い連休の大半を、私は、育った実家で姉弟ととで母とともに過ごしました。
こんなに長く一緒にいたのは、正月休みや、盆休み以上の長さでありました。
それこそ御代替わりの恩恵でありましょうか、お仕事をされていた方々には、まことに申し訳なく存じますが、連休のありがたみを満喫いたしました。
年々、老いてゆく母。
おりしも、亡父の23回忌も併せて行うことができました。
耳も遠くなり、こちらの声も届かないこともたびたび、さらに、足腰もすっかり弱まり、長く歩くことはままならない。
よくあることですが、昔語りをさせたら、年寄りにはかないません。
戦時中のこと、親戚の関係筋の話や家系のこと、さらに亡父との出会いのことなどなど、いつも多く、大好きなビールをすすりながら語ってもらいます。
自分の子らも、いずれも社会人として巣立ちましたが、まだまだ子供たちのことが心配。
この歳になって、母の気持ちがつくづくわかります。
そして、母よ、あなたは強かった!
そんな思いを込めて、ドヴォルザークの名旋律を聴きました。
フレミングの声は、わたくしには濃厚すぎて、ちょっと辛いことがいつもなのですが、オーケストラ伴奏付きなので、これぐらいでちょうどよいかもです。
母への感謝と、いつまでも元気で、という思いをこめて。
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コメント
お久しぶりです。
私もこの歌大好きです。ちょっと検索して聴き比べてみたところ、Sumi jo の歌が私には聴きやすかったです。
私の母は3年前と変わらず「うん」ぐらいしか返事をしてくれない状態が続いています。1週間に一度顔を見に行きますが、自分のために行っているようなものです。
いろいろ伝えたいことがあるのに、もどかしくもあり悲しくもありです。
投稿: 聖母の鏡 | 2019年5月17日 (金) 01時03分
聖母の鏡さん、こんにちは、こちらこそお久しぶりです。
この美しい作品、テノール(シュライヤー)もいいですし、ヴァイオリンもいいですね。
スミ・ジョーの歌、探してみます。
このところ、離れて暮らすわが母もちょっと不調で、わたくしも、しばらく通うことになるかもしれません。
<自分のために>、そうですね、お気持ちすごくわかります。
沁みる歌ですね。
投稿: yokochan | 2019年5月17日 (金) 08時53分
世代的なものか「わが母の教えたまいし歌」と刷り込まれています。ところで小生の場合は4年前まで丁度10年,在宅で母を介護していました。その間は全く意思の疎通が出来ない状態だったのですが〈自分のため〉というキーワードは全く同感です。コンサートもオペラもすっかり足が遠退いてしまいましたが「見るべきほどのことをば見つ」などと碇知盛ばりに呟きつつ過ごして参りました。
ところで12日は、フォーレの誕生日だったこともあり「夢のあとに」を幾つか聴いていました。別に亡母の想い出に繋がる曲ではなかったのですが。4年前のその日からしばらくは、長調のモーツァルト以外受け付けない日々でした…。
投稿: Edipo Re | 2019年5月17日 (金) 18時35分
Edipo Re さん、こんにちは、コメントありがとうございます。
いつまでも健在、と思っている親が、急速に元気を失い、思い出のなかの親と異なる存在となってしまうことを誰しもが経験していると思います。
突然倒れて、寝たきりになってしまった亡父がまさにそうでした。健在の母の様子が、弱まってしまい、週末に通う日々となります。
フォーレの「夢のあとに」も素晴らしくも癒しのある音楽ですね。同じフォーレの室内楽作品にも、情熱と癒しを見出すことができ、ときにしっとりと聴きたくなります。
長調のモーツァルト、ピアノ協奏曲の数々、ときに寂しい表情もあって心に刺さります・・・
投稿: yokochan | 2019年5月20日 (月) 08時20分