ショスタコーヴィチ 交響曲 お願いランキング
数年ぶりの広島。
宿泊先が近かったので、晩と朝、平和記念公園まで歩いてきました。
常に更新されている、彩り鮮やかな、おりづる。
折り紙も再生しながら、循環させる仕組みも出来上がっていて、広島の人々の気持ちがつながっていることを、稀にしか訪れない自分でも、強く感じることができました。
それにしても、今回の日本の安保法案採択の一連の出来事は、虚しかった・・・・・。
政権与党も、烏合の野党も、どちらも情けない。
本音をお互いが言葉にしないもどかしさを、常に感じました。
9月25日は、ショスタコーヴィチの109回目の誕生日。
そして、ちょっと遡って8月9日は、1975年の没後から40年。
今回は、15曲ある、ショスタコーヴィチの交響曲の、自分の好きなランキングやっちゃいます。
ブルックナーとマーラーのブームが訪れて、完全定番化した現在。
そのブーム勃興の渦中、その後に来るのは誰だ!
それを、問題提起したのは、亡き、若杉弘さんでした。
ワーグナー、ブルックナー、マーラーを連続して、演奏しつくした生前の若杉さんの発言。
そして、それは誰でしょう的に、具体的に語らずに、旅立ってしまった若杉さん。
音楽監督時代、その指揮台にあまり立つこともなく、無念の死を迎えてしまった新国立劇場でのプログラムの中で、病魔に倒れる前は、自身の指揮で、と予定されていたのが、ショスタコーヴィつの「ムツェンスクのマクベス夫人」。
残念ながら、若杉さんは、そのピットに立てず。
ですから、ポスト・ブルックナー+マーラーは、ショスタコーヴィチと、その後の流れのなかに確信できます。
ですが一方、そんなポスト云々は無意味とも思ったりもしてまして、交響曲の概念はもうすっかり変貌してしまい、それは、もうマーラーで集結していて、後がなかったのではないかと思ったりもしてます・・・・・。
ショスタコーヴィチの15曲の交響曲は、交響曲であってそうではない。
ソ連という国体の影がちらつき、かつ、その本音の実態が見えない。
なんだったんだろう。
わたくしが、ショスタコーヴィチにむちゃくちゃのめり込んだのは、例の、ヴォルコフによる「ショスタコーヴィチの証言」という書簡で、分厚い、その本を読破しました。
ハイティンクが、ちょうど全曲録音に挑んでいるなかで、その証言集は、まさにリアルに受け止めていたのですが、それが、こともあろうに、虚構ではないかとの説も、のちに出ました。
いまは、なにが真説か不明ななかにありますが、音符として残されたショスタコーヴィチの楽譜は、間違いなく本物なのですから、そんなややこしい経緯はともかくとして、その楽譜をいかに解釈するかだけの、純粋な問題になっているかと思います。
そんな中で、やはり、楽譜のみを信じ、シンフォニストとして、マーラーの延長線上的な解釈の徹した、ハイティンクの演奏の諸所は、自分では一番客観的で、正しい存在ではないかと思います。
ただし、生々しさや、毒気がまったくなく、整いすぎていることも事実。
でも、わたくしのショスタコーヴィチのランキングのなかで、ハイティンクの占める割合は高いです。
そして、今後ますます、しがらみにとらわれない、よりニュートラルな音楽表現が次々に生まれてくるものと思います。
ヤンソンスの次世代クラスで。
ふたりのペトレンコ、ネルソンス、セガン、P・ジョルダン、クルレンツィス、そして、われが川瀬氏はいかに。
自分的な一方的ランキングします。
① 交響曲第4番 ハイティンクCSO、ラトル、サロネン
② 交響曲第13番 ハイティンク、オーマンディ、コンドラシン、プレヴィン
③ 交響曲第15番 ハイティンク、ヤンソンス、オーマンディ、ロジェヴェン
④ 交響曲第6番 ムラヴィンスキー、ハイティンク、プレヴィン
⑤ 交響曲第14番 ロストロポーヴィチ、ハイティンク、オーマンディ
⑥ 交響曲第10番 カラヤン旧盤、ネルソンス、コンドラシン、ラトル
⑦ 交響曲第8番 ハイティンクACO、プレヴィンDG、ヤンソンス
⑧ 交響曲第11番 ハイティンク、ヤンソンス
⑨ 交響曲第12番 ハイティンク、ヤンソンス
⑩ 交響曲第7番 バーンスタインCSO、ハイティンク、ヤンソンスRCO
⑪ 交響曲第5番 オーマンディ、バーンスタイン旧
⑫ 交響曲第9番 バーンスタイン、ハイティンク、コンドラシン
⑭ 交響曲第1番 バーンスタイン、ハイティンク
⑮ 交響曲第2、3番 ハイティンク、ヤンソンス
ハイティンクばかりのこのランキング(笑)
ソ連・ロシア的な演奏からは、意識して遠ざかってまして、コンドラシンとロジェストヴェンスキー、キタエンコは、いつか全部揃えたいと思ってます。
ショスタコーヴィチ。
今後、さらなるボーダレスな演奏解釈に、各方面の指揮者にオーケストラから期待したいと思います!
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